研究実績トピックスのご紹介
研究成果というか,我々の研究を概観するための項目としては,次のようになります.
橋と風
- 風洞実験の基礎 本州四国連絡橋プロジェクトで均質化された日本の耐風設計手法は,高品質であるが故に世界から隔絶されている感があります.汎用化に向けての議論です.
- 対風挙動分析システム いわゆる3次元フラッター解析システムは当研究分野が先駆けになって世に問うた考え方です.いまでは世界中で使ってますが,必ずしもちゃんの動いていないような気もして..ガスト応答,大変形解析なども粛々とやってます.
- 統計的手法による台風挙動分析システム を用いた気候変化の影響 いわゆる統計型の台風経路推定ですが,台風の発生と海水温を組み合わせました.しかし,まだまだ信頼性向上の余地はあります.
- 時間領域応答分析システム 周波数領域から時間領域に解析を移すと何が起こるか.メリットは小周防側の非線形特性導入や振動制御に親和性が良くなります.一方で,周波数量域のデータを基礎にした時間領域への外力の変換は精度に問題があることがあるようです.
- 乱流相似の合理化 風洞試験の気流相似の問題です.大気流は乱れているから,乱流を使えばいいかというと,そうも行かないのが模型試験です.
- 空力的に優れたPE加工ケーブル 空力インデントケーブル(いわゆるディンプルケーブル)は多々羅大橋に提案し,その後,上海の蘇通大橋,仁川の仁川第2航路橋,ヴェトナムのカントー橋など長大橋で実績が増えています.
- 斜ケーブルの空力振動に関する検討 上のインデントケーブルと密に関係しています.ちょっと振動が出そうで..
- CFDの風洞実験等の併用 最近オープンフォーム他でCFDがやりやすくなっています.それだけに気をつけなければいけないことも増えますが,ツールの一つとして活用しています.計算するコンピュータの能力もさることながら電気事情がクリティカルになりつつあります.
橋と振動
- 吊り形式橋梁限界スパンに関する研究 吊り橋がどこまで行くか誰でも興味があります.夢プロジェクトです
- 低周波騒音の効率的な現場対応法 忘れられたようで,都心,郊外を問わず,問題が発生し,社会問題化しそうなのがこれです.早く手を打たないと,限界集落も生まれます
- 維持管理,災害復旧のための橋梁モニタリング 橋梁の挙動モニタリングは,ある程度実用化されてきていますが,それをいかに実務に有効に使うかが課題です.
- モニタリングのためのモデル分析 ブレークスルーが必要な時期にきています.
- モニタリングのためのセンサー技術開発 モニタリングにはセンサーが必要です.センサーによって新しい展開が可能になることもあります.
- 吊り形式橋梁の低コスト化 長い間高品質の長大橋を狙っていましたが,培った検討技術で安価な材料を用い,中規模スパンの吊り橋提案を目指す研究です.
- 免震デバイスの開発,レイアウト研究 免震デバイスも使い方によっては,おもしろい挙動をする言う研究です.
- 鋼材破壊メカニズムの合理的基準の提案 脆性破壊,延性破壊の破壊基準には議論があって,合理的基準を提案しようとしています.
- 暴露環境による耐候性鋼腐食と強度の検討 耐候性鋼といえども暴露環境によっては腐食が進行します.国内外の暴露試料を基に研究を進めています.