当研究グループでは「社会基盤施設,特に橋が,社会の一部として愛され続けるように,新しい需要により生まれより長く生き続けるための仕組み」をテーマにしています.規模の大小を問わず橋に興味が有ることは必須ですが,研究分野で研究を円滑に続けるために以下のようなことができれば大いに歓迎します.改めて,大学生に望むことでないこともあるようだけど,年齢に関わらず大切なことは大切です.
- 実際のプロジェクトに大いに関心を持ち,特に橋のプロジェクトには新旧を問わず見聞することに喜びを感じる
- 種々の事柄に大いに興味を持ち,先進研究成果を広く調べ関連する知識と良く関連づけ活用することを厭わない
- 研究分野,学問分野,国内外にこだわらず,広く研究成果を公開し,謙虚に意見交換することに積極的である
- 個人の個性,文化を尊重しながら,意思疎通を疎かにしない
- 種々の国籍の方と研究協力をすることや研究、教育、社会貢献のフィールドに海外を含めて考えることを心地よい刺激と考える
自律的で想像的な態度を期待します.何をどう考えるか,どのような時に,どの様に行動すべきかについては,十分指導しますよ.
2005年9月
研究室での活動は,研究分野の教育研究プログラムに従う活動が主で,博士,修士,学士の各学位取得に向けて研究実施,研究論文審査,論文作成が目的です.詳細はここです.
夏期休暇,冬期休暇,春期休暇は,休みです.大いに鋭気を養ってください.ただ,夏期休暇の内9月は,ここで研究を進めないと後でしわ寄せが来る時期です.海外へ出かけるには良い時期なので,なかなか難しい面もありますが,年間の手順をよく見渡して粛々と進めることが大事です.
- 4月 卒業研究学生の配属決定
- 4月 歓迎会で年度開始
- 5月−7月 スムーズな研究実施を目的とし,輪講形式の専門事項研究
- 6−7月 卒業研究テーマの提示決定
- 9月−翌年1月 2週間ピッチで進捗状況のプレゼンテーション
- 翌年3月 卒業式,修了式
研究テーマはできる限り自律的に考え選ぶことが基本ですが,当分野では,新規プロジェクトとか,目に触れにくい管理問題とか,日常生活では見えにくい事をテーマとするところが多いので,希望をききながら指導教員から提案しテーマを決めていくようにしています.
これについては,今いる学生に聞くのが一番なんですが,
- 歓迎会 全員が参加できるまで何回も..
- 中間審査,最終審査,3年の土木工学実験の打ち上げ
- 就職が決まったり,賞を取ったときのお祝い
- 誕生日などのお祝い
は必須の慰労会タイミングです
まあ,月並みですが,人並みに次のこともします.
月一回は懇談会をすることになっていますが,振り返ると,ならしても月2回程度は開催している気はします.念のため申し添えますと,誰かによれば「教員が宴会が好き」ということですが,そうではなくて,学生と教員,時には教員と教員,学生と学生の親和性は強くなっていると感じています.もっとも,某先生によれば,それは間違っているようですが,私ども的には十分OKです.研究分野について,どんな感じかと言えば,学生諸君はこんなことを言ってます.
夏期休暇,冬期休暇を利用して,あるいは卒業旅行として,海外旅行を楽しむ学生が増えています.若いときしかできないからといって,放浪旅行するものもいる.海外へ気軽に出かけられるようになって,慣れがあるような気がする.大学全体では,誘拐の事例もあるし,反対はしないけれど,旅程と連絡先は,事前に必ず指導教員に伝えてください.
危険にあった事例がないから大丈夫だろうと思うのは,単なる無知がなせる技で,大学全体の例ではなく,研究分野でもヨーロッパで車に押し込められ暴れてようやく解放されたりする事例もあって,海外では危険な状態はすぐ隣にあると心得るべきです.
思いつきではテーマになりません。次のことはきわめて重要です
- なぜ、その研究を実施する必要があるのか
- 既存の研究との関連はどうか(参考文献の整理、研究の位置づけ)
- 何を成果としてアピールするか。何がオリジナリティで売りか。何が新しいのか
- 成果がどのように役に立つか
- 後悔しないか
やってみたいことをするのは基本的姿勢。しかし、上の書いたポイントで整理ができるかまず見直す
関連雑誌を調べ基礎知識を蓄える
関連研究会に出かけ議論されているトピックスを調べる
よく知っている人に聞く(どこにどのような役に立つ情報があって、どのように利用できるかいつも準備しておくのは研究というより人生の基本)
最後に研究内容を説明できることは極めて重要です.詳細はここです.
論文を書くときに,自由に書いて良いわけでは全くありません.そこが,エッセイや小説とは違うところで,学術論文として必ず守るべき書き方があります.論文だから,論点を整理し,根拠を駆使し,自分の考えを広く伝える事が目的です.したがって,叙情的な表現は不適当で,研究の発想を確たるものにする参考論文,客観的な資料,根拠に基づく説明は必須です.詳細はここですし,英文,和文様々な市販の手引き書もあります.みんな苦労してますからね..
論文ですから,成果は世に問うべきです.特に国立大学で国民の税金を沢山使ってした研究の成果を世に問うのは諸君の義務です.卒業式が目の前になって,限られた学生生活を違った文化に触れ「卒業旅行」で過ごしたい気持ちは理解できるけれども,貴君の大きな勢力を注ぎ込んだ成果を学会に残すことだって「大切な青春時代を生きた大きな証」と思いませんか?次のような公表機会が目の前にあります.
口頭発表のものはお手軽だけど,十分はでない
- 土木学会年次学術講演会,締め切りは3月末から4月初め
- 風工学会研究発表会 公募論文は隔年
- 鋼構造協会年次発表会 など
- 構造工学論文集,締め切りは9月
- 風工学シンポジウム,隔年で締め切りは6月頃かな
- 応用力学シンポジウム
- 風工学論文集,随時
- 土木学会論文集,随時
- ASCE論文集,随時
- Journal of Wind Engineering and Industrial Dynamics,随時
- 応用力学シンポジウム
- IABSE会誌,随時
- ICWE,APCWE,EASEC...モニタリング地震の国際コミュニティジャーナル
まず,早めの時期に「学位申請の手続き」があり,提出時には学務係で受付印を受けることになります.学位申請の事務手続きは忘れがちなので気をつけてください.
作業工程は,締め切りなどクリティカルな日から,各ステップの必要そうな時間を考え,逆算していき,それにあわせて,あるいはそれを前倒しにして実行する.やり方が賢いやり方です.外部ジャーナルを含め論文提出期限は,当然守るべき重要な日です.取り敢えず,まずは,3月25日とか3月26日にある卒業式の3月修了,卒業を想定すると,例年の日程で次のようになります.
詳細はここです.
- 審査 修士は2月半ば,学士は2月末
- 提出期限 修士は1月末,学士は2月半ば
ここまで規則で決まっている
- ほぼ完成した論文のチェック 指導教員の査読を受けることは義務です.査読にの一週間は必要なので,修士では1月下旬,学士では2月上旬には,おおむね完成した論文が必要とこころがけてください
- 論文の書き込み 最低一週間はかかります.長い学校生活を締めくくる学位論文まで一夜漬けでは情けないですよ.十分に時間をかけましょう.
- 論文のプレゼンテーション 最近どこでも力を入れているのがこれです.こつは,プレゼンテーション目的をよく理解することです.研究成果,進捗状況の発表なんですが,相手に論点が伝わらないと,また論ずる根拠が伝わらないと,失敗です.聞き手の気持ちになって,丹念にプレゼン戦略を練りましょう.OHPの時代に作ったスライドの例はここです.少し古いね.
- 研究成果の纏め 指導教員と十分に打ち合わせをしてください.思い込みは手戻りを生みます.修士は1月初め,学士は1月末におおむねの見通しができていないと苦しい
論文の書き込みと成果のまとめは並列してできる仕事です.できるとkろから始めましょうね.
- データの収集整理 指導教員と打ち合わせをしながら効率よく進めます.
都市イノベ-諸学務係の必要書類に従ってください..教員は審査報告書を作り,評価を報告しますが,学生諸君は見ることはできませんよね
- 教員にチェックを受け書き上げた論文
- 保管用にハードカバー製本をするために論文原稿,大学リポジトリ用の原稿
- 概要:土木教室からの論文概要用の纏め
引き続き,研究分野で研究を行う後輩のために,次のものを纏め電子媒体で提出してください
- 論文の電子ファイル,各種発表に用いた発表ファイル
- 実験解析等で研究資料,研究の過程を記録した研究ノート
補足情報
論文の書き方についての詳細はここです.
研究室の仲間と親睦を深めるのは大いに結構ですが,研究室での生活の度を超して,無賃宿化しさせたり,ゲームセンターにしたり,大学の規則を始め,関連諸規則を無視し信頼関係を害することは,当然厳禁です.